パニック障害
パニック障害とは突然発生する不安や恐怖、不快な身体的症状を伴う、短時間の強い恐怖症状の発作が繰り返し起こる精神疾患のことです。
不安障害の一種と考えられており、呼吸困難、胸痛、動悸、汗ばむ、ふるえる、吐き気、めまい、感覚の変化などの症状が発生することがあります。
症状は非常に強く、突然発生するため発作中には現実感を失うことがあります。
パニック障害の発症メカニズムは完全には解明されていませんが、研究では生物学的、心理的、社会的要因が複合的に作用して発症すると考えられています。
また、遺伝的な要因も一因となることがあり、パニック障害を発症した家族がいる場合、発症するリスクが高まることがあります。
パニック障害は世界の約2~3%が発症すると言われ、10代後半から30代前半の若年層に発症することが多いです。
また、女性の方が男性よりもパニック障害を発症する傾向があり、女性の方が男性よりもストレスに対して敏感であることやホルモンの影響などが大きいためだと考えられています。
パニック障害の方は以下のことに注意しましょう。
・自己判断をせず、医師の指示に従う
・ストレスを減らす
・症状を発症するトリガーの特定
・十分な睡眠を確保する
・飲酒や薬物の乱用を避ける
・食生活を改善する
・自己管理の能力を高めること
重度のパニック障害を持つ場合は、専門の医師に早めに相談しましょう。
ご家族が患者さんのサポートできる例は以下になります。
・症状に対して理解する
・非難や否定を避ける
・緊急時の対応策を準備する
・健康的な生活習慣を促す
・ポジティブなコミュニケーションをとる
・ご家族自身のケアをする
ご家族がサポートすることで、患者さんの生活の質を改善し、回復を促すことができます。
KNOWLEDGE
東向日第二タニムラ医院が
提供する基礎知識と事例
-
認知症
認知症とは脳の神経細胞や神経回路の機能が低下し、認知機能に障害が現れる状態のことを指します。一般的には加齢や疾患、または脳に影響を与える外傷などによって引き起こされることが多く、若年性認知症の場合もあります。認知症は主に […]
-
摂食障害
摂食障害とは食事に異常な行動を示す心の疾患のことで一般的に3つに分類されます。 ・拒食症食事を制限し、体重を減らすことを目的とした異常な食事行動が特徴です。自己評価の低さや外見に対するこだわりがあり、体重が極端 […]
-
統合失調症
統合失調症は主に思春期後半から若年成人期にかけて発症する精神疾患の一種で、現実感覚や感情、思考、行動などの複数の心理的機能に影響を与えます。症状は幻覚、妄想、言葉や思考の混乱、感情の鈍麻、社会的な引きこもりなどがあり、そ […]
-
ナルコレプシー
ナルコレプシーは神経精神疾患の一種で過度の昼間の眠気、突然の睡眠発作、不意の筋肉の緊張、昼寝癖、催眠状態の発作、睡眠麻痺などの症状を引き起こす病気です。メカニズムはまだ完全には解明されていませんが、脳の覚醒と睡眠の調節機 […]
-
物忘れ外来
物忘れ外来とは主に高齢者に多い認知症や軽度認知障害などの症状を持つ患者さんが診療を受ける外来のことです。認知症や軽度認知障害などは物忘れが増えることが特徴的です。また、注意力が散漫になり迷いやすくなるなどの症状が現れます […]
-
失声
失声とは声を出すことができなくなる症状のことを指します。人は気道を通って肺から空気を送り出し、その際に声帯が振動することで声を発しますが、失声の場合は声帯の振動がうまく行われず、声を出すことができなくなってしまいます。原 […]