コミュニケーション障害
コミュニケーション障害とは人との意思疎通が困難になる状態を指し、言葉やジェスチャー、表情、視線などの要素のいずれかが正常に機能しないため、相手との意思疎通に支障が生じるという状態です。
コミュニケーション障害は大きく分けて以下のような種類があります。
・言語障害
情報を理解したり、自分の思いを相手に伝えたりすることが難しくなる。
・周辺器官障害
声の出し方が変わったり、声が出にくくなったりする。
・聴覚障害
相手の話を聞き取りづらくなるため、情報の受け取りや自分の意見を述べることが困難になる。
・認知障害
行動の制御などに問題があるため、相手との情報交換が困難になる。
複数の症状が複合して発症する場合があるため、注意深く症状を見ることが必要です。
これらの症状が頻繁に起こる場合は受診しましょう。
・言葉がうまく話せない、言葉が出ない、発音がおかしい、言葉の意味がわからないなどの言語障害の症状がある
・聴力に問題があるため、人の話し声が聞き取りづらい、または全く聞こえない
・目の異常によって、人の表情やジェスチャー、文字が読み取れず、コミュニケーションに困っている
・自分の気持ちや考えを相手に伝えることがうまくできず、人間関係がうまくいかない
・頭部外傷や脳梗塞、脳腫瘍などによる、言葉や表現力、認知機能の障害がある
早期に診断や治療を受けることで症状が進行する前に改善することが期待できます。
コミュニケーション障害を持つ方は以下のことに注意しましょう。
・相手に伝えたいことをはっきりと伝える
・相手の表情や反応に注意する
・ジェスチャーや視覚的なコミュニケーションをとる
・サポートを受ける
・自己表現の練習をする
・緊張をほぐす
・周囲に自分の状況を伝える
周囲の人に自分がコミュニケーション障害を持っていることを理解してもらうことが大切です。
KNOWLEDGE
東向日第二タニムラ医院が
提供する基礎知識と事例
-
統合失調症
統合失調症は主に思春期後半から若年成人期にかけて発症する精神疾患の一種で、現実感覚や感情、思考、行動などの複数の心理的機能に影響を与えます。症状は幻覚、妄想、言葉や思考の混乱、感情の鈍麻、社会的な引きこもりなどがあり、そ […]
-
失声
失声とは声を出すことができなくなる症状のことを指します。人は気道を通って肺から空気を送り出し、その際に声帯が振動することで声を発しますが、失声の場合は声帯の振動がうまく行われず、声を出すことができなくなってしまいます。原 […]
-
解離性障害
解離性障害は過去のトラウマやストレスなどの精神的な圧迫によって個人が自己の身体や感情、記憶、意識などの要素を正常に調整できなくなり、解離(分離)してしまう状態のことを指します。解離状態では自己の身体や意識が現実感を失い、 […]
-
双極性障害
双極性障害は脳の神経伝達物質のバランスが崩れることで引き起こされる気分障害の一つです。一般的にうつ病と躁病の2つの病態が交互に現れることで特徴付けられます。 原因としては遺伝的要因や生物学的要因、ストレスなど様 […]
-
チック・吃音
チックとは不随意運動症候群の一種で突然起こる短い無意識の動作や発声を指します。目を瞬き、首を動かす、口を鳴らすなどの身体的な動作、またはくしゃみや咳、喉の鳴り声などの音声的な発作を含みます。軽度から重度までさまざまな程度 […]
-
認知症
認知症とは脳の神経細胞や神経回路の機能が低下し、認知機能に障害が現れる状態のことを指します。一般的には加齢や疾患、または脳に影響を与える外傷などによって引き起こされることが多く、若年性認知症の場合もあります。認知症は主に […]