自傷行為
自傷行為とは自分自身に意図的に身体的なダメージを与える行為を指します。自殺行為とは異なり、生き残ることを意図して行われます。
一般的に、自分の手首、腕、脚、胸などを切る、打つ、噛む、引っ掻く、やけどをつけるなどがその例です。
多くの場合心理的ストレスや苦痛、心理的疾患、過去のトラウマなどによって引き起こされます。
精神的苦痛や不安を緩和するために行われることがあり、自分自身を傷つけることによって、身体的な痛みや不快感が精神的な痛みや不快感を軽減することができると感じる場合があります。
また、自分自身を傷つけることで自分自身をコントロールしていると感じることができ、鎮めることができると感じる場合もあります。
自傷行為は一時的には痛みを和らげることができますが、長期的には深刻な身体的および精神的健康上の問題が起き、身体的な損傷は感染症や大量出血、傷跡や身体的傷害の残存などの問題を引き起こす可能性があります。
自傷行為によって引き起こされる精神的な問題にはうつ病、不安障害、過食症、過剰な薬物使用、自殺などがあります。
自傷行為に対して以下のことに注意しましょう。
・身体的損傷の可能性があることを認識する
・傷をきちんと消毒する
・非難したり批判したりせず、受け止める
・安全な場所や環境を提供する
・感情やトリガーを理解する
自傷行為は苦痛から逃れようとする行為であるため、自傷行為者を非難することは避けるべきです。
自傷行為をする家族に対する対応には以下の点が重要です。
・患者さんの安全を確保する
・自傷行為を非難しない
・自傷行為の原因を探る
・感情的にならず、落ち着いて接する
・ご家族自身のケアをする
患者さんが心を開き、自分自身について話すことができるように傾聴してサポートすることが大切です。
KNOWLEDGE
東向日第二タニムラ医院が
提供する基礎知識と事例
-
自律神経失調症
自律神経失調症は自律神経系のバランスが崩れることによって引き起こされる疾患の一つで、交感神経と副交感神経の調節が不均衡になり、様々な身体症状を引き起こします。自律神経系は身体の自然な機能を調節するために自律的に働く神経系 […]
-
失声
失声とは声を出すことができなくなる症状のことを指します。人は気道を通って肺から空気を送り出し、その際に声帯が振動することで声を発しますが、失声の場合は声帯の振動がうまく行われず、声を出すことができなくなってしまいます。原 […]
-
摂食障害
摂食障害とは食事に異常な行動を示す心の疾患のことで一般的に3つに分類されます。 ・拒食症食事を制限し、体重を減らすことを目的とした異常な食事行動が特徴です。自己評価の低さや外見に対するこだわりがあり、体重が極端 […]
-
双極性障害
双極性障害は脳の神経伝達物質のバランスが崩れることで引き起こされる気分障害の一つです。一般的にうつ病と躁病の2つの病態が交互に現れることで特徴付けられます。 原因としては遺伝的要因や生物学的要因、ストレスなど様 […]
-
チック・吃音
チックとは不随意運動症候群の一種で突然起こる短い無意識の動作や発声を指します。目を瞬き、首を動かす、口を鳴らすなどの身体的な動作、またはくしゃみや咳、喉の鳴り声などの音声的な発作を含みます。軽度から重度までさまざまな程度 […]
-
パニック障害
パニック障害とは突然発生する不安や恐怖、不快な身体的症状を伴う、短時間の強い恐怖症状の発作が繰り返し起こる精神疾患のことです。不安障害の一種と考えられており、呼吸困難、胸痛、動悸、汗ばむ、ふるえる、吐き気、めまい、感覚の […]