失声
失声とは声を出すことができなくなる症状のことを指します。
人は気道を通って肺から空気を送り出し、その際に声帯が振動することで声を発しますが、失声の場合は声帯の振動がうまく行われず、声を出すことができなくなってしまいます。
原因は感染症やアレルギー反応、喫煙、過度の声の使い過ぎ、声帯の損傷や炎症、神経の障害、腫瘍、ストレスなどが挙げられます。
症状は声が出なかったり、かすれた声になったりすることがあり、喉の痛みや痒み、熱感、息切れ、咳などを伴うことがあります。
失声が一時的なものであれば声を休めたり、のどの保湿をすることで回復する場合もありますが、重篤な場合には呼吸困難や窒息の危険性もありますので注意が必要です。
失声の発症率は1%以下とされていますが、65歳以上の高齢者は声帯や喉頭周辺の筋肉の衰えや病気、薬物の副作用などによって、失声を引き起こすことがあるため発症率が高くなる傾向があります。
失声になった場合、以下のような症状が現れたら早めに受診しましょう。
・突然、声が出なくなる
・喉が痛い、かゆい、痛みが広がっている
・息苦しさや呼吸困難を伴う
・飲み込みが困難になる
・血を吐いたり、喉に異物感がある
・発熱や咳、のどの腫れなどの症状
これらの症状が現れた場合、専門医の診察や検査を受けることが重要です。
症状が軽い場合でも放置せずに早めに受診することが大切です。
失声になった場合は以下のことに注意しましょう。
・喉の負担を軽減する
・水分を摂取し保湿する
・過剰な会話や発声を避ける
・喫煙やアルコールの摂取などを控える
・マスクなど感染症対策を行う
失声は、原因によっては治療が難しい場合があります。
そのような場合には、家族や友人が理解とサポートを示し、患者さんの精神的な負担を軽減することが大切です。
KNOWLEDGE
東向日第二タニムラ医院が
提供する基礎知識と事例
-
失声
失声とは声を出すことができなくなる症状のことを指します。人は気道を通って肺から空気を送り出し、その際に声帯が振動することで声を発しますが、失声の場合は声帯の振動がうまく行われず、声を出すことができなくなってしまいます。原 […]
-
社交不安障害
社交不安障害は人前で話す、集団の中で過ごす、試験や面接などの社交的な場面で自己表現することが苦手なために強い不安や恐怖心を感じる精神障害で、社交不安症とも呼ばれます。社交不安障害を持つ人は社交的な場面に直面すると過剰な自 […]
-
適応障害
適応障害とはストレスや困難な状況に適応できなくなり、日常生活に支障をきたす症状のことを指します。ストレスに対する適応力が弱くなることによって生じることが多く、ストレスの種類や強度、個人の適応能力によって症状や発症の時期な […]
-
解離性障害
解離性障害は過去のトラウマやストレスなどの精神的な圧迫によって個人が自己の身体や感情、記憶、意識などの要素を正常に調整できなくなり、解離(分離)してしまう状態のことを指します。解離状態では自己の身体や意識が現実感を失い、 […]
-
コミュニケーション障...
コミュニケーション障害とは人との意思疎通が困難になる状態を指し、言葉やジェスチャー、表情、視線などの要素のいずれかが正常に機能しないため、相手との意思疎通に支障が生じるという状態です。コミュニケーション障害は大きく分けて […]
-
うつ病
うつ病は気分障害の一種で慢性的な抑うつ感や興味喪失、自己評価の低下、身体的な症状(疲れや痛みなど)などが2週間以上繰り返し現れる状態を指します。世界保健機関(WHO)によると世界の約4.4%が1年間でうつ病を発症しており […]