認知症
認知症とは脳の神経細胞や神経回路の機能が低下し、認知機能に障害が現れる状態のことを指します。
一般的には加齢や疾患、または脳に影響を与える外傷などによって引き起こされることが多く、若年性認知症の場合もあります。
認知症は主に高齢者に見られ、日本では2020年に約28%が65歳以上であり、高齢者の割合が非常に高い国の1つとなっています。
症状は記憶力の低下、言語機能の障害、判断力・決断力の低下、注意力の低下、問題解決能力の低下、空間認識能力の低下などです。
これらの症状が進行すると日常生活に支障をきたすようになり、最終的には自己のアイデンティティーや生活の自立性までが失われることがあります。
認知症は原因によって種類が異なり、代表的なものにアルツハイマー病、レビー小体型認知症、血管性認知症、前頭側頭型認知症などがあります。
これらの疾患は、脳の神経細胞や神経回路の機能障害や死滅によって引き起こされます。
認知症の治療法はまだ確立されておらず、現在の治療は主に症状の緩和や進行の遅延を目的としたものが中心です。
認知症の人に対して気を付けることは以下のようになります。
・コミュニケーションの工夫
・安全面の配慮
・日常生活のサポート
・身体的な健康管理
・感情や行動の変化に対する理解
認知症の患者さんをサポートするにはそれぞれの状態に合わせたアプローチが必要であり、ご家族や介護者、医療関係者と協力して適切なサポートを行うことが重要です。
認知症の患者さんの介護をご家族がする場合、ストレスや疲れがたまりやすくなります。
そのためご家族自身が自己ケアを行うことが大切です。
必要であれば専門家や地域の支援団体からサポートを受けることも検討してください。
ご家族が心身ともに健康な状態でいることが、患者さんの安心で快適な生活を送ることに繋がります。
KNOWLEDGE
東向日第二タニムラ医院が
提供する基礎知識と事例
-
双極性障害
双極性障害は脳の神経伝達物質のバランスが崩れることで引き起こされる気分障害の一つです。一般的にうつ病と躁病の2つの病態が交互に現れることで特徴付けられます。 原因としては遺伝的要因や生物学的要因、ストレスなど様 […]
-
チック・吃音
チックとは不随意運動症候群の一種で突然起こる短い無意識の動作や発声を指します。目を瞬き、首を動かす、口を鳴らすなどの身体的な動作、またはくしゃみや咳、喉の鳴り声などの音声的な発作を含みます。軽度から重度までさまざまな程度 […]
-
物忘れ外来
物忘れ外来とは主に高齢者に多い認知症や軽度認知障害などの症状を持つ患者さんが診療を受ける外来のことです。認知症や軽度認知障害などは物忘れが増えることが特徴的です。また、注意力が散漫になり迷いやすくなるなどの症状が現れます […]
-
統合失調症
統合失調症は主に思春期後半から若年成人期にかけて発症する精神疾患の一種で、現実感覚や感情、思考、行動などの複数の心理的機能に影響を与えます。症状は幻覚、妄想、言葉や思考の混乱、感情の鈍麻、社会的な引きこもりなどがあり、そ […]
-
うつ病
うつ病は気分障害の一種で慢性的な抑うつ感や興味喪失、自己評価の低下、身体的な症状(疲れや痛みなど)などが2週間以上繰り返し現れる状態を指します。世界保健機関(WHO)によると世界の約4.4%が1年間でうつ病を発症しており […]
-
自傷行為
自傷行為とは自分自身に意図的に身体的なダメージを与える行為を指します。自殺行為とは異なり、生き残ることを意図して行われます。一般的に、自分の手首、腕、脚、胸などを切る、打つ、噛む、引っ掻く、やけどをつけるなどがその例です […]